九大原子核セミナー

九州大学の原子核理論と原子核実験の共同開催のセミナー

第864回九大原子核セミナー

2009年12月2日(水) 16:30

講師: 永田 桂太郎 氏 (広島大学)
演題:Chiral Partners in Spin-3/2 baryons


概要 :
 カイラル対称性の自発的破れはクォークやハドロンの質量生成、パイ中間子を伴った過程に対する低エネルギー定理などを説明し、ハドロン物理学において重要な役割を担っている。カイラル対称性は自発的に破れた対称性であることから, 温度密度の変化に伴いカイラル対称性は回復していき、またそれに伴い質量や相互作用などハドロンの性質も変化していくと予想される。このようなカイラル相転移に関する研究は長年に渡り行われているが近年、有限温度密度下でのハドロンの性質に関する実験データが得られつつあり興味深い課題である。カイラル対称性の回復に伴う興味深い問題が, QCD の元のカイラル対称性を反映した粒子(カイラルパートナー)の存在である。パイ中間子とシグマ中間子、ロー中間子とa1中間子の縮退等がよく知られている。

 本研究では、スピン3/2バリオンにおけるカイラルパートナーの存在可能性を考察する。これまでの研究、バリオンのカイラルパートナーを含んだ有効理論の構成法を説明した後、スピン3/2バリオンに対する最近の結果を紹介する。864.pdf
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