九大原子核セミナー

九州大学の原子核理論と原子核実験の共同開催のセミナー

第867回九大原子核セミナー

2010年3月17日(水) 16:00

講師:明 孝之氏(大阪工業大学)
演題:Resonances of He isotopes using the complex scaling method
場所:理学部物理大学院講義室(理学部2号館2階2263室)

概要 :
 He同位体では多くの状態が共鳴状態として観測されている。本研究では、これらの共鳴状態の構造を解明したい。手法には「4Heコア核+過剰中性子群」のクラスター模型を用いる。共鳴状態の記述には複素座標スケーリング法(complex scaling method)を用いる。この方法では多体の共鳴状態(pole)をガモフ状態として求めることができるため、その性質を直接調べることができる。本セミナーでは、He同位体の中でも特に6He,7He,8Heの性質を議論する。それらの基底状態に見られるハロー、スキン構造や、励起状態の構造を調べる。更に、基底状態から非束縛状態への分解反応の強度分布を求める。その分布における共鳴と非共鳴状態の寄与を調べる。867.pdf
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