九大原子核セミナー

九州大学の原子核理論と原子核実験の共同開催のセミナー

第871回九大原子核セミナー

2010年6月18日(金) 16:00

講師:野呂 哲夫氏(九州大学)
演題:「Study of single-particle properties and in-medium nuclear interactions by using (p,pN) reactions」
場所:理学部物理大学院講義室(理学部2号館2階2263室)

概要 :
中間エネルギー領域での(p,2p)反応や(p,pn)反応は、入射陽子が標的内の1個の核子と相互作用してその核子を核外に叩き出す準弾性散乱が主な過程になっており、原子核内での核力や標的核の1粒子状態を調べるのに適している。
前者の視点では、我々のグループは(p,2p)反応の偏極分解能Ayに顕著な密度(反応に寄与する平均核密度)依存性があることを明らかにしてきたが、最近(p,pn)反応の測定を行って(p,2p)反応の結果との比較を行った。その結果、核力のアイソスピン成分によってAyの振舞いは異なり、微分断面積にも密度依存性が示唆されるとの結果を得ている。後者の視点では、(p,2p)反応の結果を同種の反応である(e,e’p)反応の結果と比較することによって、核分光学の手段としての信頼性を定量的に吟味してきた。さらに、最近注目されているテンソル力の働きに直結するls分離エネルギーのアイソトープ依存性についてもデータを取得し、解析を進めている。
セミナーでは、これらの実験的研究について最近の進展を含めて紹介する。
871.pdf
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