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3年生向けの情報

研究室の研究内容については研究室紹介のページに譲り、ここでは学部4年生の特別研究について説明します。

過去三年分の特別研究の資料を抜粋して載せています。
研究室を選ぶ際の参考になれば幸いです。

これ以外に年次報告書(かなり研究の詳しいことが書いてありますが)もありますので参考にしてください。

特研生として
  1. 研究室の一員としてみなされます(準会員的な感じです)。
  2. 研究室の行事(速報、セミナーなど)に参加することができます。
    強制はされませんので、講義に出たり勉強したり自由に過ごすことができます。
  3. 机と椅子が1人に1組ずつ割り当てられますが、人数によっては2人で1組になるかもしれません。
    机と椅子は有限個しかないので、院生が詰まっているとパウリブロッキングによって4年生が弾き飛ばされるというような感じです。(決して疎外しているわけではありませんよ)
  4. MacBookが割り当てられます。
  5. 思い出のピース


とある日の風景(2005.4.26)

研究室の雰囲気
研究室に実際来るのが一番よいでしょう。いつでも自由に来てください。
お昼くらいには、院生またはスタッフがお弁当(お菓子?)を食べていたり、コーヒーを飲んでいたりします。この時間が一番気が抜けている時間かもしれません。


お茶部屋での一幕



特別研究について

2018・2019年度

研究課題:
コンピュータを用いた少数多体系計算
担当:
肥山詠美子 教授
内容:
大学院修士課程に入ってスムーズに研究が進むように、前期では実際にコンピュータ(FORTRAN)を活用して、計算しながら量子力学を理解する。必要であれば各自にノートPCを貸し出す。 具体的な計算内容としては以下のことを予定している。
  1. いろいろな2体問題の変分法による計算
    • 3次元調和振動子の固有値問題
    • 水素原子の固有値問題
    • 重陽子2体問題と核力について
    • 構成子クォーク模型によるメソンの固有値問題
    • 3次元調和振動子の固有値問題
    • 5ΛHe (α-Λ)の2体問題
  2. 3体問題計算について
    • He-e-eの3体問題
    • 3H・3Heの3体問題
    • 12Cの3体問題
前期でどこまで行うかは学生の進度によるが、後期に続きを行うことも可能である。
回数・進め方など:
特研は週に1回教員と学生が集まり、教員が計算課題およびその課題に必要な知識を講義する。 学生には取り組んだ課題の数値計算結果や、それから得られる物理を報告してもらい、研究上の議論の仕方を学んでもらう。 最初は計算コードをこちらで用意するので、プログラミングに自信の人でも比較的取り組みやすいように工夫してある。 その後は、自力でプログラミングをしてもらうなど、こちらで判断して適宜課題をあたえる。 特研の後半は、肥山・松本のそれぞれの教員と具体的な課題を決めて研究の第一歩を踏むことになる。
卒業論文の執筆は課さないが、一年間の最後には前期・後期で学習した内容をまとめて、研究室内で成果発表を行なうことを予定している。

2017年度

研究課題:
教科書「素粒子・原子核物理入門」の輪講
担当:
清水良文 准教授
内容:
上記の教科書
「素粒子・原子核物理入門」(B.ポップ、K.リーツ、C.ショルツ、F.サッチャ著、柴田 利明訳(スプリンガー・フェアラーク東京、1997)
の輪講を行う。この教科書はドイツのハイデルベルグ大学の学部 3年後期の原子核物理学・素粒子物理学の講義に基づいて書かれたものであり、この分野を深く学ぶ学生のために必要な基礎知識を伝えることを主たる目的にしている。現在までに得られた素粒子・原子核物理学の重要な知見がかなり手際良くまとめられており、将来必ずしも原子核物理学の研究を行なわない人にとっても、その知見は基礎的素養として将来的にも役立つだろう。また、現代物理学の最先端の香りに触れるという面でも十分興味深い教科書になっていると思われる。
回数・進め方など:
最低毎週2回(1回は教員と学生、もう1回は学生のみで)集まって討論を行なう輪講形式で学習を進めて行く。この時、一人が発表者となって教科書の担当部分の内容を説明し、それに対して全員が質問等をして理解を深める。
前期は以上のような教科書の輪講によって、原子核物理(ハドロン物理を含む)の基本的なところを勉強するが、後期は学生の希望に応じて、より深い原子核物理の学習に進む予定である。なお、前期の教科書の輪講は責任者の清水が担当するが、後期はテーマに応じて研究室の全教官(八尋、清水、松本)で指導を行なう。
卒業論文の執筆は課さないが、一年間の最後には前期・後期で学習した内容をまとめて、研究室内で成果発表を行なうことを予定している。

2016年度

研究課題:
コンピュータを用いた原子核物理超入門
担当:
松本琢磨 助教
目的:
コンピュータを用いて原子核反応の記述を行い, その結果を分析することによって量子力学の理解を深めることを目的とする。 また原子核の基本的な性質についてもその計算を通じて理解していく。 最終的には宇宙や星の中で起きている核反応, 原子核実験で測定されたデータの解析を自分自身の作成したプログラムで行えるようになることを目指す。
具体的な内容:
こちらで用意した原子核研究の初歩をまとめたテキストに従って進めていく。 そのなかでプログラムの作成, グラフの作成等の課題があるので, その結果や成果を毎週一度報告する形をとる。 テキスト前半の課題では, 基本的なプログラムはこちらで用意してあるので, その中を少し書き換える形で, 後半から自分自身でプログラムを組んでいくことになる(プログラム言語はFortranを使用)。 これと並行して, 週に1度学生たちのみで量子力学の初歩的な教科書の輪講を行う。 こちらに関しては, 教科書の選定などは学生に任せる。 学生同士で自由に議論し, 上記の研究と連動させることにより, 量子力学の内容を確実に身につけることを目指す。
後期の研究に関しては, 八尋・清水・松本のいずれかの指導の下, 原子核理論(ハドロン物理を含む)のさらに進んだ内容を学習あるいは研究する。
卒論は課さない。 ただし, 年度末に研究室内で研究総合報告会を開催する予定である。
その他:
この特別研究では, 実際に原子核構造, 反応の研究の初歩を体験する形であるので, 研究室を拠点として真剣にテーマに取り組む姿勢が必須となります。 学生各人に机とノートパソコンが割り当てられるのでそちらを利用して研究を進め, また周りにいる先輩方にアドバイスをもらい, "研究を行う"という雰囲気を味わってほしいと思います。
過去の特別研究情報

卒業後の進路
博士課程卒業生の多くは、各地の大学の教員、国立共同研究所のスタッフになっている。最近は気象庁に就職する学生も少なくない。

博士課程進学でない修士課程の卒業生の場合は、原子核理論の研究とは直接関係ない分野に就職している。その就職先は多方面に渡っている。例えば、企業の研究所・研究部門、国家公務員の研究職、新聞記者(科学関係の担当)、ソフトウエアの会社の開発部門、などである。

特研生のほとんどは九大その他の大学院に進学している。
連絡先

九州大学理学部理論核物理研究室
〒819-0395 福岡市西区元岡744
TEL 092-802-4101 (内線 8072)
FAX 092-802-4107 (代表 要宛名)

   Nuclear Theory Group, Department of Physics, Kyushu University