九大原子核セミナー

九州大学の原子核理論と原子核実験の共同開催のセミナー

第909回九大原子核セミナー

2013年5月24日(金) 16:00

講師:緒方 一介 氏 (阪大 RCNP)

演題:炭素22の非束縛励起状態の存在形態

場所:理学部 物理大学院講義室(理学部2号館2階2263室)

概要:
現在、不安定核物理のフロンティアとして注目されているのが、原子核の存在限界線(ドリップライン)の外に位置する非束縛核と、ドリップライン付近の原子核の励起状態である。これらはいずれも、粒子放出に対して不安定な粒子共鳴状態であり、入射ビームとしては存在することができない。RCNP理論部のグループでは、この非束縛核/非束縛状態の生成から崩壊までを微視的反応論によって記述する事により、その存在形態の解明と崩壊様式の特定を進めている。
本講演では、炭素の中性子ドリップライン核であり、2中性子ハロー核と考えられている炭素22を取り上げる。炭素12標的を用いた分解反応によって形成される炭素22の非束縛励起状態が、観測量にどのように現れるかを理論的に予測し、その結果について考察する。併せて、非束縛核/非束縛状態の探究に関わるRCNP理論部の最近の研究についても簡単に紹介したい。


q909.pdf
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