九大原子核セミナー

九州大学の原子核理論と原子核実験の共同開催のセミナー

第878回九大原子核セミナー

2010年11月25日(木) 16:00

講師:大槻 かおり 氏(福岡大学)
演題: r 過程元素の起源
場所:理学部・物理・第三講義室(理学部2号館2階2249室)

概要:
r過程はβ崩壊より早い時間スケールで進む中性子捕獲反応による元素合成過程で、自然界に存在する鉄より重い元素の約半分はこの過程によって生成されたと考えられている。r過程元素は爆発的な天体現象において生成されるため、銀河の形成や化学進化をさぐる上でも重要な元素であり、その起源の解明は現在の宇宙物理学の大きなテーマの1つである。
しかし超新星爆発等の爆発的天体現象の機構や、中性子過剰不安定核の性質など、r過程の研究に必要な物理には未だ大きな不定性があり、定量的な議論は困難な状態である。
今回のセミナーでは、観測や数値計算等いくつかの異なるアプローチで、r過程に必要な物理条件を調べた結果を紹介する。また、中性子捕獲反応率やベータ崩壊率のr過程元素合成における役割についでも議論する。
878.pdf
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