九大原子核セミナー

2014年3月14日(金) 16:00

講師： 柏 浩司 (理研 BNL)

演題：Effective model approach to phase structures of QCD and QCD-like thoery

場所：理学部 物理大学院講義室(理学部2号館2階2263室)

概要：
本セミナーでは、有限温度・密度QCDの相構造とコンパクト化された余剰次元がある場合のQCD-like theoryの相構造について、有効模型の立場から議論をする。最初に虚数化学ポテンシャルを用いたQCD相構造の研究について紹介し、この領域におけるQCDの得意な性質を概観する。次に、虚数科学ポテンシャルと密接な関係があるフェルミオンの境界条件に関係した研究を紹介する。具体的には、境界条件が重要な役割を果たす細谷機構によるゲージ対称性の自発的破れについて議論し、時間があれば5次元での SU(3) lattice gauge theory の数値計算結果についても取り扱う予定である。

[1] K. Kashiwa, R. D. Pisarski, Phys. Rev. D87 (2013) 096009.
[2] K. Kashiwa, T. Misumi, JHEP 05 (2013) 042.