九大原子核セミナー

九州大学の原子核理論と原子核実験の共同開催のセミナー

第906回九大原子核セミナー

2013年1月7日(月) 14:00

講師:古立 直也 氏 (北海道大学 原子核反応データ研究開発センター)

演題:拡張したAMDを用いた軽い不安定核構造の研究

場所:理学部 物理大学院講義室(理学部2号館2階2263室)

概要:
 不安定核が持つ特異な原子核構造として知られるハロー構造の実験研究は、理研RIBFにより、31Neなどより質量数の大きな領域に拡張しつつある。これまでのハロー構造の理論研究は軽い核を中心に行われ、不活性の芯核+1,2中性子を仮定する少数体模型が有効であった。しかし、より質量数の大きな領域において、情報の少ない不安定核のハロー構造を系統的に研究するには、構造を仮定しない理論模型での研究が重要となる。反対称化分子動力学(AMD)は、構造仮定を行わず不安定核における様々な構造を記述できることが知られている。しかし、AMDでは核子波動関数を一つのガウス波束で記述するため、ハロー構造の記述が難しいことがわかっている。そこで、最近我々はAMDの核子波動関数を改善し、ハロー構造の記述に有効な拡張したAMDの枠組みを提案した。本講演では、He同位体や、C同位体研究への適用例からこの枠組みのハロー、スキン構造の記述における有効性を示す。


q906.pdf
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