九大原子核セミナー

九州大学の原子核理論と原子核実験の共同開催のセミナー

第926回九大原子核セミナー

2015年8月05日(水) 16:30

講師:蓑茂 工将(大阪大学RCNP)

演題:ノックアウト反応で観測するカイラル有効場理論3核子力の効果

場所:理学部 物理大学院講義室(理学部2号館2階2263室)

概要:
 3核子力の解明は核物理の最重要課題のひとつであり, これまで主として, 少数核子系, 核物質において広く研究がなされてきた.カイラル有効場理論による核力研究の飛躍的進展も相俟って, 3核子力についての理解は順調に深められている.最近では, 中性子星の物理に関連し, 多体系の散乱を利用して有限密度での3核子力の振る舞いを直接調べるアプローチが試みられている.そのような状況の中, 我々は, ノックアウト反応を利用した3核子力効果の”観測”に新しく取り組んでいる.弾性散乱にはない特徴を活かし, 核子多体系の反応におけるカイラル有効場理論3核子力の役割を明らかにすることが本研究の目的である.
 この講演では, まず3核子力効果を探るいくつかの研究を概観し, それらと比べた時のノックアウト反応を用いる利点を説明する.その後, 現在までの解析結果を紹介し, ノックアウト反応で3核子力効果が顕著になる観測量や実験条件を議論したい.


q925.pdf
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