九大原子核セミナー

九州大学の原子核理論と原子核実験の共同開催のセミナー

第893回九大原子核セミナー

2011年12月2日(金) 16:30

講師:松本 琢磨 氏 (九州大学)
演題:離散化チャネル結合法による4体分解反応の記述
場所:理学部 物理大学院講義室(理学部2号館2階2263室)

概要:
不安定核の分解反応はその構造を探る為の有用な方法であり、国内外で多くの実験が行われている。入射核分解反応を記述するには、終状態として入射核が2粒子以上に分かれる為、標的核を含めると3体系以上の反応として取り扱う必要がある。このような分解反応を純量子力学的に記述する方法として、約25年前に九大核理論グループにより離散化チャネル結合法(CDCC法)が提唱された。当初、この方法は入射核2体分解、つまり3体分解反応の解析方法として提案され、多くの反応解析に適用し成功を収めている。中性子ドリップライン近傍の原子核はコアとなる原子核の周りに2つの中性子が弱く束縛した構造を持つことが示唆されている。このような原子核の反応は入射核が3体に分解する4体分解反応系として記述する必要がある。我々はCDCC法を拡張し、4体分解反応を精密に記述することに成功した。本講演では、このCDCC法による4体分解反応の記述について、またCDCC法による不安定核分解反応の解析結果などについて議論する。


q893.pdf
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